httpとhttps。1文字だけど大きな違い。皆さんのサイトはどっち?
こんにちは。買い物中毒のファション通販アドバイザーの野田(@KURUZE)です。
12月18日、Googleが https で接続されたサイトを優先的に登録するようシステム変更を行ったと発表しました。そこで今回は、俗にいう「常時SSL」について、これまでの流れをご紹介していきたいと思います。
httpとhttps。みなさんのサイトトップはどちらのURLですか?
まず最初にお聞きします。みなさんのサイトのトップページのURLは、httpから始まりますか? httpsから始まりますか?
申込みフォームや通販サイトのカートページなど、個人情報やカード情報の入力が必要なページのURLは https になっていると思いますが、トップページをはじめとするその他のページは http で始まっているサイトが多いのではないでしょうか?
Sのあるとないで何が違うかというと「セキリティ」です。皆さんが普段使用しているInternet Explorerやsafari、Chromeといったインターネットブラウザは、サーバに保管された情報を読みこむことで皆さんがリクエストしたページを表示します。
その際、インターネットブラウザとサーバの間でデータのやりとりが行われるのですが、個人情報やクレジットカード情報は暗号化して安全に通信を行う必要があります。httpsから始まるページというのは「暗号化をしてデータ通信を安全に行う」ことのできるページということです。この暗号化の技術をSSLと呼びます。
2013年9月、Googleはログイン状態に関係なくhttps検索を実施
Googleは2011年頃より、段階的に自社の検索サービスに https を適用するように進めてきました。そして2013年9月に全ユーザーに対して、https 検索の導入を完了します。
これによりユーザーの検索がセキリティで保護され、安全に通信がおこなえるようになりました。その反面、サイト運営者にとってはユーザーがどんなキーワードで辿り着いたか分からない not provided 問題が勃発したのもこの時期ですね。
※ Yahoo!でも2015年8月18日から段階的に https での検索に切り替えるという発表がされています。
2014年8月、SSL化されたサイトをランキングで優遇するとGoogleが発表
2014年になると、SSL化された安全なサイトを検索順位で優遇するという発表がGoogleよりありました。
ただしこの時点では、1%のキーワードに対してのみ影響を及ぼすということで範囲は超限定的です。そして「その他のシグナルほどウェイトは大きくありません」と記載があるとおり、新規で追加された項目ですので、すべてのページがSSL化された安全なサイトだとしても大きく検索順位が上がるということはありませんでした。
でも「長い時間をかけて強化していきます」と記載があるとおり、常時SSLの重要性が徐々に高まっていくということは、自明の理でした。
2015年12月、Googleはhttpsページを優先的に登録するように変更
そしてこの度、Googleはhttpとhttpsの両方で接続が可能で、一定の条件を満たしている場合、より安全なhttpsのページを優先的に登録していくと発表しました。
これは安全なサイトをユーザーに表示するためのアップデートのため、ランキングへの影響はさほど気にしなくても問題はないと思います。
これからサイトを作る人は常時SSLで。既存サイトが httpの方は様子見で
ということで、常時SSLとGoogleの流れに足早に振り返って来ましたが、これから新規にサイトを立ち上げるという方は、すべてのページをSSL対応してhttpsにしておいた方がよいでしょう。
【 参考記事 】
5分でわかる正しい Web サイト常時 SSL 化のための基礎知識
httpとhttpsのサイトは1文字違うだけで全く別サイトとして扱われるので、長期間運営している、またはページ数が膨大な大規模サイトは慎重に考えるべきです。
確かに元の http の評価を https のサイトに引き継ぐように canonical や 301リダイレクトを行うことで評価が引き継げるとされていますが、アクセスが下がったという声はよく耳にします。
もう1つ、まだ多くのサイトが常時SSL化されていない http のサイトですので、参照元を送ることができないというデメリットもあります。
【参考】 | |
http → http | 参照元が分かる |
https → https | 参照元が分かる |
http → https | 参照元が分かる |
https → http | 参照元が分からない |
httpの既存サイトを常時SSL化する流れは、まだ推移を見守るという方が多いのが現状。しかしユーザーにとって有益なのはSSL化されたサイトですので、その影響が今後どのように推移していくのか気にしておいた方が良いと思います。
野田 大介
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