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報告を提案に変えることで仕事が一気にうまくいく!ビジネスのヒントは先回りにあり!?

報告を提案に変えることで仕事が一気にうまくいく!ビジネスのヒントは先回りにあり!?

どうも!買い物中毒のファション通販アドバイザーの野田(@KURUZE)です。お買い物してますか?

今日も共感したツイートにまつわる記事です。

 

こちらはエクスマの先輩、陽田さんのツイートなのですが、僕がこれまで仕事をしてきた中で大きな転機となった考え方がまさにコレでした。今日はそのエピソードをお話したいと思います。

 

トラブル続きで毎日のように怒られる日々

当時25歳くらいだったと思うのですが、僕はスニーカーブランドで生産管理の仕事を担当していました。主な業務内容としては、社長や僕がデザインしたスニーカーをサンプルとして仕上げて、社長に量産承認を得る。そして生産の数出しを行い、決められた納期まで日本に着荷させる、というものです。

そこでサンプル制作のために月一回、一週間から10日間ほど、世界の工場と呼ばれる中国の東莞市へ出張します。そこで通訳の人と二人で工場へ出向き、直接担当者にサンプルの指示を出していきます。

ただね、これがハンパじゃない。まぁ〜伝わらない(苦笑)。どんなに資料を工夫しても、どんなに懇切丁寧に説明しても、10お願いごとをしたらサンプルとして出来てくるのが 5くらい。そのくらいの感覚。スニーカーはパーツも行程も多いですし、慣れない海外仕事ですし、本当に苦労しました。

現地では色んなトラブルがおきます。本当に考えられないトラブルがおきます。例えば、ロールで届いた生地が表側はちゃんと指示したものなのに、中の方は違う柄だったりとかね。考えられないでしょ? そんなの量産時にバレるに決まってる。でも平気でそういうことしちゃうんですよ(苦笑)。「何十メートルもある生地を全部広げて確認しなければいけないの(涙) 」って感じです。そんな騙し合いのような出来事もザラに起こります。

そしてなんとか指示を出し終えて日本へ戻るのですが、日本にいる間もトラブルは続出します。ほとんど毎日(涙)。そしてそれを報告するんですけど、めっちゃ怒られます。

でもほとんどが僕からすると「知らねーよ!」ってことなんです。だって「検品の際に工場の人たちがストライキを起こして人手が確保できず納期が間に合いません!」とか、全部所定の手続きを踏んだ後なのに「工場がサンプルと違う生地で量産つくってしまいました」とか「ブラックとホワイトの数をテレコで生産してしまいました」とか(苦笑)。

いない間に、しかも僕の手を離れた後に起こる取引先のミス。それに対して報告をすると僕が怒鳴られる。正直「やってらんねー!」です。本当によく怒られたし「でも、どーしょもないっしょ。ずっと中国に張り付いてたとしても起こるし、そもそもずっと張り付くのも無理だし。理不尽でしょ」とずっと心の中で思ってました。

 

怒られ続けることで芽生えた一つの気づき

そんな日々を過ごしていると防衛本能が働くのか、なんとしてでも怒られるのを避けようと色々考えるんですよ。正直、ムカつくし(笑)。そこで初めて、膝を打つような気づきに出会います。

それは「オレ伝書鳩じゃん」ってこと。僕はトラブルが起こると「こういうトラブルが起きました。どうしましょう?」と「報告」してたんですね。

でも現地まで足を運んで指示を出しているのは僕。だからこそトラブルが起こった際の原因や状況というのも社内で誰よりも把握している。それなのに「どうしましょう?」と聞いていた。報告を受ける相手の立場で考えると「で、どうするの? 」って思うのは当然で、僕はそれを相手に委ねてしまっていた。

そこで「こういうことが起こりました。現状はこういう状況なので、こうしたいと思うのですが?」という「相談」に変えました。そうすると多少怒られることは減ったのですが、それでもまだ怒られる。そこでまた考えます。

そして辿り着いた一つの仮説が「こうしたいと思う」という僕の代案が、経験のある決済者からすると物足りない内容なんじゃないか?と考えました。

そしてもう一つ。「人は選択肢が一つだと他に何かあるんじゃないかと、それが結果ベストな内容だとしても粗探しを初めて、そこに無いものをあえて探そうとするんじゃないか?」と考えました。

そこで次に試したのは、複数案持っていくこと。具体的にはベストと思われる対処法以外に、捨てのプランを2つ用意することを意識しました。そしてトラブルの報告の際には「こういうことが起こりました。現状はこういう状況なので、対処法としてはAという方法とBという方法。そしてCという方法が考えられます。いかがしましょうか?」という感じ。

そうすると不思議なもので、選択肢の中から決めようとする思考が働くのか、怒られることがグッと減ります。そしてCが良いと思うけど、こうすればもっと良くなるんじゃない?という提案をもらうように変わっていきました。良い感じです。

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報告から相談。そして提案へ

ここの段階までくると変えていくことが面白くなるんですよ。仮説が当たったときの快感というか。そこでもう少し突き詰めようと思いました。そこで「自分が本命としている対処法に導く!」というゲーム感覚が出てきます。

そこで報告をこう変えてみました。

「こういうことが起こりました。現状はこういう状況なので、対処法としてはAという方法とBという方法。そしてCという方法が考えられます」。ここまでは同じ。変えたのはここから。

「納期に間に合わせるのはAですが、コストがかかりすぎるのであまり現実的ではないかなと。Bの場合はコストはかからないのですが、納期が1週間遅れてしまう。そこで物流じゃなくて直接本社に送ってもらえば、こっちで一気に振り分けられるので翌日には出荷可能になるので、せいぜい遅れても3日くらいで済みそうです。足数もそんなにないし、本社に送ることも可能でしたのでCでいきたいのですが?」ってな感じ。

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「提案」ですね。そうすると大抵は本命プランを選んでもらえるようになりました。色んな可能性をシュミレーションして、その仮説を確かめるために事前に情報収集もするようになるので、先回りができるようになる。

「この場合はどうなの?」と聞かれても、以前は「確認します」ということが多かったけれど、大抵はその場で答えられるように変わっている。だから決済者も安心するんだと思います。逐一「確認します!」なんて言われたら「おいおい、ちゃんと調べてるのかよ」と不安になるのは当然ですからね。

僕みたいに怒られまくって不満を抱えている方、もしかしたら報告で終わってませんか? 報告だけで終わって指示待ちでは、与えられた仕事の範囲内。提案まで意識することで初めて与えられた以上の成果や評価が訪れるのではないでしょうか?

相手を疑う前に自分を疑う、そこまでカッコイイことは言えませんが、毎回怒られるのも腹たつじゃない? だからそうならないように工夫してみよ!

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野田 大介

野田 大介

株式会社ファナティック代表取締役
月刊誌Ollie magazineの編集者からキャリアをスタート。その後は、フリーライターとしてhoneyee.comやLightningなどでの執筆、複数のアパレル企業で商品企画、生産管理、店舗/卸営業、通販業務を歴任。現場の最前線で培った通販の運用実積に加え、メディア業界で培ったコンテンツ・マネージメント力、そして長年のアパレル経験と、アパレル通販を運営する上で必要な知識と現場経験の両面を網羅。趣味、というか生きがいは「買い物」

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