便利な機能は企業から。常識外の事例は個人から。個人が企業を凌駕する
どうも!買い物中毒のファション通販アドバイザーの野田(@KURUZE)です。お買い物してますか?
「憧れ」への距離感や辿り着くまでの時間は、体験を想像することで埋めていた
前のブログにも書いたのですが、これまでのアパレルは有名モデルが着用した非現実的なイメージカットなど「カッコつける」ことでお客様に「憧れ」を持ってもらうことが前提でした。
参考記事
「アパレル業界の常識」の真逆をすれば売上が上がった!
例えば「高級ブランドのバッグを買うとき」を想像してみてください。 このバッグを買ったら、どんな服を合わせようとか、こういうシーンで使いたいとか、買う前から自分がそのバッグを使っている風景を色々想像してワクワクします。
その「ああなりたい」という想いがあるからこそ、数ヶ月とか数年そのモチベーションをキープすることができる。 つまり「憧れ」に辿り着くために必要な時間は体験を想像することでモチベーションがキープされていくのです。
でも、そのためには強烈な動機付けが必要です。例えば、エルメスやシャネルがイメージだけの訴求をしても、お客様の方が一生懸命その中に潜むメッセージや魅力を探してくれるので良いのでしょう。
でもこの手法が通じるのは本当にごくごく一部のブランドのみで、ほぼすべてのブランドにおいては同じ手法をしても伝わらないし、結果もでない時代になってしまいました。 それは1年で5000年分の情報量が流れてくる情報洪水の時代になり、すぐに他の情報に押し流されてしまうから。
であれば、カッコつけて情報の洪水に飲まれていくのではなく、今まではお客様自身が想像してワクワクしていた体験をブランド自らが歩み寄り伝えていくことが必要な時代になりました。
伝える内容は、イメージや商品スペックや値段じゃありません。お客様がこれまで頭に描いてワクワクしていたこと。それは「体験」。体験を分かりやすく伝えてあげること。
例えば、自販機で売っている水だって「幸せな家族の休日をお手伝い」という体験を売っています
これまでの常識に捕らわれない事例は個人からの方が多い
伝える方法はこのブログの過去記事でもたくさん紹介してきたので、下の関連記事から目を通していただけると嬉しいのですが、その語り部となるのはやっぱりブランドではなく「個人」からの方が伝わりやすい。
デザイナーのセンスや想いが見えたり、店頭で活躍するスタッフの方の接客や着こなしのような「個性」がみえることで、共感し選ばれるようになっていく。
だってECでの平均購入率は1%程度ですよ? でも店頭で考えた場合、その購入率は何倍にもなります。その差を生む要因は素材感や試着以外に「ショップスタッフの方のパーソナルな接客」が大きく寄与していることは間違いないと思います。でも店頭でうまくいっている「お客様に寄り添って、個人が伝えていく」ということを、ブランドとしての発信になると「外人モデルのイメージカタログ」とかになりがち。カッコつけたって、もう誰も相手にしてくれないのにね。
その点、インフルエンサーを活用したPRサービスを提供する坂本さんの作ったこのサイトの取り組みは面白いなぁと思いました。
お店の紹介記事からポイントを7つ抜粋すると
① カメラマンを使わずに撮影してみた
② 商品を1種類だけに絞ってみた
③「商品」より、むしろ「着用シーン」を徹底的に提案してみた
④ セミオーダー(風)にしてみた
⑤ 商品名を敢えてキャッチーにしてみた
⑥ 気軽に読める「雑誌風」の記事を制作してみた。
⑦ 商品の「型紙」も同梱してあげることにしてみた。
とのことです。
これまでのアパレルの常識でいうと、サイト自体がカッコ良いわけじゃない。けど色々理に叶ってるんですよ。
そしてボクの友だちには、そもそも体験できる場すら作り出してしまう。そんな人も多いです。
当日にチーム短パンゴルフコンペを終え、懇親会後に急いで書いたブログです。伝説の1日でしたね。ホント。 #短パン社長 #チーム短パンゴルフコンペ #まだ余韻に浸ってる https://t.co/yBlWFTe9fF
— 短パン社長 奥ノ谷 圭祐 (@Okunoya_jr)
みんなでお揃いで出かけて一体感やSNSでの盛り上がりを楽しんだり、
みゆきが最後の挨拶。着物を「売る」のではなく「着る機会」を作る。そのためにお客様と映画を観たりできる場所やカフェスペースが併設されてたり。既存のお客様を死ぬほど大事にして楽しんでもらう。いいお店だなー。本当におめでとー!#美遊着 pic.twitter.com/O4C8SEszQP
— ファッション通販アドバイザー 野田大介 (@KURUZE)
そもそもオシャレする理由であるシーンを作り出したりね。
これがコミニティとなってその人のファンになる。だから価格比較されないで選ばれるようになる。
便利な機能は大手企業からどんどん導入が進んで、色んなメディアがそれを先進事例として取り上げます。反対にこれまでの常識にアンチを唱えて、不効率かもしれないけど心に響く事例ってのは個人からの方が多い。
個人が企業を凌駕する。周りのお友だちの活躍から、そんな時代の訪れをヒシヒシと感じる今日この頃。
野田 大介
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