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世界を股にかけての大捜索!買い物中毒のファッション通販アドバイザーの検索テクニック

2016.01.25:お買い物, ノウハウ
世界を股にかけての大捜索!買い物中毒のファッション通販アドバイザーの検索テクニック

どうも!買い物中毒のファション通販アドバイザーの野田(@KURUZE)です。お買い物してますか?

先日、大阪の堺市にあるハッピー薬店の代表であり、エクスマの講師もつとめるハッピーさんが、とあるキャリーバッグを探しているということで捜し物にご協力させてもらいました。

その途中、買い物&ネット中毒の僕が欲しいモノを手に入れるためにどのようにして情報を収集して、商品まで辿り着くのか。この手法は意外と参考になるのでは?と思いましたのでレポートしていきたいと思います。

 

今回のターゲットは、四年前に発売された限定のキャリーバッグ

まず今回のターゲットはこちら。BRIEFINGのT-1 というキャリーバッグ。ミルスペックと呼ばれる陸軍規格を満たす屈強な作りとアーミー仕様のデザインが特徴。

searchtechniques

僕は全くのノーマークだったのですが、確かにカッコいい。でもハッピーさんのリテラシーを持ってしても在庫が見つからないというので、捜索の難易度はかなり高そうです。

 

ステップ1 まずは情報収集をして検索キーワードを抜き出す

まずはアップがてら、この商品やブランドについて情報収集していきます。使うのは公式サイトや公式通販サイト、個人のブログなどです。そのついでに公式通販サイトにも問い合わせを入れておきます。与件は三つ。

・在庫がないか?
・公式通販に在庫がない場合、地方店含めてありそうな店舗はないか?
・それもない場合、再入荷・再生産の予定はあるのか?

これを問い合わせておきます。

今回のケースでは、BRIEFINGについてある程度の予備知識はありましたので、T-1について重点的に調べていきます。そうすると、いくつかのことが分かってきます。

まずこの色が2012年に発売された限定カラーということ。機内持ち込みできるサイズで、現在では黒とネイビーの二色しか生産されておらず、このMOSS ( モス ) と呼ばれるカラーは生産していないということ。

またBRIEFINGは日本のブランドで生産がアメリカ。ということは、在庫を探す上では日本が一番見つかる可能姓が高いという点も重要なポイントになります。

この情報収集のフェーズで大事なことは、「在りそうな地域」と「検索する上でのキーワード」を抜き出すことに注力します。

 

ステップ2 国内の大手モールを総ざらい

次は定石通り、国内の大手モールをなめていきます。楽天、Yahooショッピング、ポンパレ、amazonといった総合モールや、ZOZOTOWNやMAGASEEKといったファッション専用モール、BUYMAのようなCtoCサイトまで、扱っている可能姓がありそうなモールをしらみつぶしにあたります。

この際に意識することは二点。「いかに早く網羅できるか」と「画像を保存しておく」ということ。

一つ目の「いかに早く網羅できるか」という部分は、出店者側の気持ちに立った検索キーワードに集中して検索。なければ、すぐ次のモールに移動することです。

今回のケースでいきますと出店者としては、次のようなキーワードで検索で狙うことが想定されます。


【 軸となるキーワード 】

ブランド名や商品名
例:BRIEFING・ブリーフィング・T1・T-1

【 掛け合わせキーワード 】

カテゴリ名
例:キャリーバッグ・旅行カバン・旅行かばん・スーツケース・トロリーバッグ・トランク

カラー名
例:MOSS・カーキ・オリーブ・アーミーグリーン

シーン
例:旅行・機内持ち込み

売り文句
例:限定・ミルスペック


軸となるキーワードに掛け合わせキーワードを組み合わせて検索をしていきます。意外と「ブランドキーワード」と「キャリーバッグ」などで終わってしまう人も多いと思うので、類似キーワードにも目を向けて検索漏れがないようにすることで網羅性をカバー。

その変わり「キャリーバッグ」というようなビッグキーワードの中から探すのは、時間がかかってしまいますので省きます。

当然、ここで見つかるケースはほぼありません。現状把握という意味合いが強い行程です。ただ見つからなくても画像は拾えるハズですので、サイトから画像を抜き出しデスクトップへ保存しておいてください。

 

ステップ3 国内の中古市場のリサーチ

ここは捜し物によって行程が分かれるのですが、海外ブランドのアイテムであればステップ6の「海外サイトを調査」が優先になります。今回は「国内の方が在庫が豊富そう」という仮説がありますので、国内の二次流通市場を掘り下げます。

まずは定番のオークション市場。Yahoo!、楽天、モバオクをチェックします。そして次に中古品を扱うショップを見ます。RAGTAG、BEEGLE、ZOZOUSEDといったショップをチェックしていきます。最後に念のためメルカリやフリルといったフリマアプリも見ます。最近ではZOZOフリマも出きたのでチェックします。ここでは在庫状況と共に中古相場も把握していきます。

 

ステップ4 Google 画像検索で漏れをカバーしていく

ここまで探してもない場合は、モール等に出店していない個店をチェックしていくことにします。しかしその前に一つしておくことがあります。それがGoogleの画像検索。意外と知られていないのですが、この画像検索では検索窓に画像をぶち込むことで類似の画像が検索できます。

searchtechniques1
Googleで画像検索を検索するか、一旦なにか検索した後に検索ウィンドウの下にある画像検索を選択。その後、検索ウィンドウに画像をドロップインします

searchtechniques2. jpg
これが検索結果のイメージ。見事同じ写真が使われているサイトが表示されます。さすがGoogle先生!その下には類似画像も

大体は先程抜き出したモール系サイトに行き着くことになりますが、類似の画像という部分に違うお店が紛れ込んでいるケースがありますので、主にここをチェックしていきます。

 

ステップ5 個店を見つけるにはサーチプレビューなどブラウザの機能拡張を使う

いよいよ国内最後の行程。ここではモール系に出店していない地方店などの個店にフォーカスしていきます。その際に外せないのがブラウザの機能拡張。

僕はGoogle Chromeをメインブラウザとして使用しているのですが、大抵どのブラウザにも機能拡張というものがついており、目的に応じてそれを使うことでブラウザをパワーアップさせることができます。

searchtechniques3

今回使用する機能拡張は、SearchPreviewというもの。ダウンロードしていない方は、ダウンロードして「有効にする」にチェックを入れます。

【こちらから色々な機能拡張をダウンロードできます】

searchtechniques4

そうすると通常、検索結果をクリックしないと見ることができないリンク先のページをサムネイルで表示してくれます。このサムネイルとタイトルを見て、クリックして覗きにいく価値があるサイトかどうかを判断していきます。これで効率が一気にアップします。

 

ステップ6 いよいよ海外へ。まずは有力店のチェックから

ここまで調べてない場合、日本を諦め海外へ拠点を移します。まず行うのは有力店のチェック。今回は新作ではありませんので、ノードストロームやニーマンマーカスといった百貨店系のサイト、またMR PORTERやYOOXといったハイブランド系のサイトでは出会える可能姓が低い。案の定、ブランドとして取り扱いがありませんでした。

そこで世界各国のセレクトショップが出品しているファーフェッチ、ザッポス、タオバオなどの大型サイト、シエラ・トレーディング・ポストのようなアウトレットサイトなど、新作じゃないアイテムも扱っていそうな場所を優先してチェックしていきます。

下記のサイトでは、日本への輸入が可能なサイトを紹介しているので参考になると思います。

【参考ページ】
海外通販.com

 

ステップ7 最後の砦、各国のサイトをくまなくチェックする

ここまで来てもみつからない場合は、世界の個店から探していくことになります。その際に利用するのは海外版 Google。

【参考ページ】
世界各国のGoogle検索ページ

ここから世界各国のGoogle検索を使用することができますので、ここからブランド名と商品名を軸に検索をしてSearchPreviewで早見していく、というローラー作戦に出ます。

注意点としてアメリカのGoogleなどは日本のGoogleに勝手にリダイレクトされてしまうので、Googleのマイアカウント設定にある「言語と入力ツール」を選択して、英語を選んでください。その状態で検索をかけるときちんとUS版のGoogleで検索が実行できます。

myacount

後は基本的にはステップ4と5を海外版のGoogleで繰り返すだけ。通販ではなくブログで商品紹介をしているサイトもあるので、そういう店には片っ端からステップ1の問い合わせを翻訳して送ります。

 

ステップ8 ここまで探して無かった場合、Googleに網を張って待つ!

ステップ7まで調べても見つからない場合、やっと「市場に出回っている可能姓が限りなく低い」と言えると思います。この段階ですることは「待ち」です。新作が出てくる可能姓は限りなく低いので、中古が市場に出回るのを待ちます。

しかし毎日主要サイトを見回るのは、さすがに不可能。そこで活躍してくれるのが Google アラート 。

これは自分が登録したキーワードに紐付くページが、Googleに登録されたらメールでお知らせしてくれるというサービスです。ここにステップ2でピックアップした検索キーワードを組み合わせて、Google上に網を張ります。

その際「BRIEFING キャリーバッグ」など、違うタイプのものも当てはまるようなキーワードを登録してしまうと毎日メールが来てしまい、ちゃんと見なくなり本命を見過ごす可能姓が高くなります。

ですので、コツとしては「BRIEFING MOSS」や「ブリーフィング T-1 限定」など、なるべく他の商品が混じらないよう適度に絞り込んだキーワードが望ましいと思います。


と、8つのステップでご紹介してきましたが、残念ながら今回のミッションは失敗。見つけることができませんでした。

でも今回の捜索でまた色んなお店を見つけられたので、かなり楽しんでしまった(笑)。T-1は見つけられなかったのに、なんだか申し訳ないです。。。

今は、Googleアラートのメール待ち & いくつかの海外ショップからのメール待ちの状態。このブログ見ていただいた方の中に「持ってるよ!」とか「持っている人知ってるよ!」という方がいらっしゃいましたら、是非ご一報ください!

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野田 大介

野田 大介

株式会社ファナティック代表取締役
月刊誌Ollie magazineの編集者からキャリアをスタート。その後は、フリーライターとしてhoneyee.comやLightningなどでの執筆、複数のアパレル企業で商品企画、生産管理、店舗/卸営業、通販業務を歴任。現場の最前線で培った通販の運用実積に加え、メディア業界で培ったコンテンツ・マネージメント力、そして長年のアパレル経験と、アパレル通販を運営する上で必要な知識と現場経験の両面を網羅。趣味、というか生きがいは「買い物」

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