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売上を上げる第一歩は、新規客を増やすことではなく既存客の離叛を防ぐこと!【 第2回 】

2015.11.24:ノウハウ
売上を上げる第一歩は、新規客を増やすことではなく既存客の離叛を防ぐこと!【 第2回 】

こんにちは。買い物中毒のファッション通販アドバイザー、野田 (@KURUZE) です。
前回に引き続き、今回も新規客の考え方についてお送りいたします。

【 参考記事 】
売上を上げる第一歩は、新規客を増やすことではなく既存客の離叛を防ぐこと!【 第1回 】

 

売上を構成する3つの要素を理解すれば、新規より既存顧客の重要度が分かるはず

前回のブログで、まずは離叛客を食い止めることが客数アップの近道であり、それには忘却との戦いが必要であるということをご紹介しました。今回は、新規の方より既存の方にアプローチしなくてはならない、もう1つの理由をご紹介していきます。

売上を構成する要素として良く言われるのが「客単価」×「顧客数」×「購入頻度」の3つです。仮に今年の売上から来年の売上を2倍にしなくてはならないとしたら、多くの場合「顧客数」を2倍にしようとします。

そうなると広告などで流入数を増やしたり、値引きして購入数を増やすことを目的とします。でも前者の場合では、多くの広告費が必要となりますし、例え売上が上がっても広告費が上がってしまって結果として利益が薄くなります。前回ご紹介したように新規の方にかかる販売コストは、既存の方に比べて5倍かかると言われています。

そして後者の値引きの場合は、顧客数が2倍になっても客単価が落ちるので、実質的には2倍以上の顧客を必要とします。当然、値引きするので利益が薄くなり忙しい割に……ということにもなりかねません。

どちらもあまり賢い選択とはいえないですよね。 でも現実として、これが多くのサイトで行われているんです。

ではどうしたいいのか? これを解消するには、目線を広げる必要があります。

具体的には顧客数だけを見て、ここを2倍にしようとするのではなく、客単価・顧客数・購入頻度、この全てを25%ずつ伸ばす。そうしたら売上はほぼ2倍になります。これを実現するには、広告やセールなどの1発の花火では無理。既に購入経験のある既存顧客へ継続的にアプローチして、少しだけ単価が上がるようにパーソナルな提案を配信したり、あと1回多く買っていただけるような優待イベントを用意するなど、ジワリジワリと顧客の心に響く施策を実施する必要があります。

 

お客様は平等に扱うのではなく、公平に扱う

買ったことのないお客様に買っていただくより、10回買っていただいている方に11回目を買っていただく。早い話がそういう理屈です。新規の方にかけるコストを既存の方に還元する。日頃の感謝を込めてノベルティでもお手紙でも良いと思いますし、対象が絞られているので期間限定の値引きだって良いと思います。

これも前回お話したマーケティングコンサルタントの高田靖久氏の著書から学ばせていただいたことですが、1度も買った経験のないお客様と何度も購入しているお客様を平等に扱う必要は全くないということです。なぜなら不公平だから。お客様は平等に扱うのではなく、公平に扱う。これを意識することが必要だということです。

だから僕はセールや広告といった目に見える施策が、常に開催している必要は全くないと考えています。むしろ大義名分のない値引きを全員に対して行うくらいなら、やらない方が良いと考えています。ただし裏側では、会員の購入体験を高める施策が常に行われている状態が好ましい。

新規の方を顧客に育てる仕組みができる前から、新規の方を連れてきてもその場限りの関係で終わってしまいます。せっかく連れてくるのであれば、次回以降も買っていただけるような仕組みを作ってからにする必要がある。

これはECキャンパス.tv 主宰のやまピーこと山下さんとお食事している際に出た会話なのですが、仮に女性と付き合うことを目的とするなら、ひたすらナンパして新しい人に声かけるより、脈のありそうな人をご飯に誘ったり、プレゼントをあげたり、その方が付き合える可能性が高い。新規顧客と既存顧客の関係も同じ理屈なんじゃないか、ということ。

手当たり次第に声をかける軽い人が信用されるとは思いません。実直に知り合いの女性を大切にしていくマメな人の方がモテるはず。お店だって同じ。まずは既存のお客様を徹底的に口説いて離叛を防いでいきましょう。

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野田 大介

野田 大介

株式会社ファナティック代表取締役
月刊誌Ollie magazineの編集者からキャリアをスタート。その後は、フリーライターとしてhoneyee.comやLightningなどでの執筆、複数のアパレル企業で商品企画、生産管理、店舗/卸営業、通販業務を歴任。現場の最前線で培った通販の運用実積に加え、メディア業界で培ったコンテンツ・マネージメント力、そして長年のアパレル経験と、アパレル通販を運営する上で必要な知識と現場経験の両面を網羅。趣味、というか生きがいは「買い物」

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