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コニーアイランド|買い物中毒のファッション通販アドバイザーの買い付け日記 Day.5

コニーアイランド|買い物中毒のファッション通販アドバイザーの買い付け日記 Day.5

こんにちは。買い物中毒のファション通販アドバイザーの野田(@KURUZE)です。

買い付け4日目、ラフトレードを後にした僕はそのままブルックリンの端にあるコニーアイランドを目指します。地下鉄の D、N、F、Qといった路線の終点となるコニーアイランドは、ビーチ、遊園地、水族館などが立ち並ぶマンハッタン近郊のリゾート地です。

 

街全体が異空間。ちょっとチープだけど味がある。そんなカルチャースポット

リゾート地なので真冬のこの時期は閑散期。ビーチはもちろん遊園地も営業していません。それでもわざわざ時間をかけてまで訪れるには、それ相応の理由があるのです。

最初にこの場所を知ったのは、前回ニューヨークを訪れた10年ほど前。JUGMARTの買い付けに同行取材したときです。やはり買い付けというのは過酷ですので、中日に息抜きの日を設けるというのが彼らの流儀でした。

そのために訪れるのが、ここコニーアイランド。初めて来たときはもう衝撃でしたね。街全体がカルチャーに溢れている。こんな場所があったのか!という夢心地の状態。

当時訪れたときは夏でしたので、遊園地も営業しておりビーチも人で溢れかえっていました。海で遊ぶ人、ビーチに隣接した遊園地で水着のまま遊ぶ人、スケートボードやBMX、ダンスを楽しむ人、ホットドッグやチープなお土産を売るギフトショップ、そしていたるところにグラフィティ……。もう何でもありのフリースタイル。

しかもここは、とある映画に出てくる憧れのチームの故郷でもあります。今日はその辺を詳しくレポートしていきます。

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まず駅を降りてすぐに目に飛び込んでくるのは、サンパウロ出身の双子のアーティスト、オス・ジェメオスのグラフィティ。世界を代表するアーティストである彼らの代表作がいきなりお出迎えしてくれるという豪華さ。

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フリークショー、いわゆる見世物小屋です。看板はもちろん、この日は営業していませんが中にあるバーやお土産のTシャツもチープで味があります。大好きなスポットの一つ。

 

他にもグラフィティがいたるところに。

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店の看板一つとってもイケてるんです!

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この街のメインは遊園地。ルナパークやデノズ・ワンダーホイール・アミューズメントパークといった遊園地が併設されています。入場料は無料でアトラクションに乗る際に料金を支払う仕組み。花やしきをイメージしてもらえれば近いと思います。

1920年に建設されたワンダーホイール(観覧車)、1927年から稼働しているサイクロンという木製ジェットコースターなど、年季の入ったアトラクションは別の意味で恐かった記憶があります。

今年の操業開始日にはサイクロンが頂上付近で停止し、乗客は歩いて下りるハメに (笑)。

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ストリートキッズの定番映画「ウォリアーズ」の舞台でもあります

お土産屋さんの中で1軒だけ、一番有名なコニーアイランド・ビーチショップは営業していました。店内ではチープなTシャツやパーカなどが販売しています。

中でも一押しなのが映画「ウォリアーズ」のアイテム。公開は1979年。コニーアイランドを根城とするギャングチーム「ウォリアーズ」が、ニューヨーク中のギャングチームが一同に介す集会で、中心を担っていたチームのボスを暗殺したという濡れ衣を着せられてしまいます。

集会に参加していたウォリアーズのメンバー9人は、警察やあらゆるギャングチームから狙われる存在に。果たして彼らは無事に集会が行われていたブロンクスから、コニーアイランドまで逃げ帰ることができるのか? というような内容の映画です。

いつの時代も強くて悪い男に憧れるのが男子の常。青春時代にこの映画を一目見たときから、冷静沈着な主人公のスワンに憧れたってもんです。他にも野球のユニフォーム姿のフューリーズ、黒のシルクハットとピエロメイクのハイハッツなど、魅力的なチームの数々に強く惹かれました。

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おそらくブートと思われますが「ウォリアーズ」のロゴが入ったTシャツやパーカ、絵ハガキなどが販売しております。他には、コニーアイランドのロゴマークである怪しいおっさんのTシャツなど (笑)。

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遊園地とビーチの間にあるボードウォーク。夏には、ここが人で溢れかえります。この哀愁漂う感じがなんとも素敵。

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ビーチはこのように閑散としております。昔は砂掘ると使用済みの注射器が出てくる、そんな場所だったようです(苦笑)。

 

そしてもう一つの名物がネイサンズ。ホットドッグ屋さんです。毎年7月4日の独立記念日に開催されるホットドッグの早食い選手権はあまりにも有名。実は1996年から2006年までの11年間の内、10年間は日本人が優勝をするという時期もありました。

特に2001年から2006年で6連覇を達成した日本のフードファイター小林尊は、The Tsunamiという異名で当時話題に。

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こちらがホットドッグにチリ&チーズをトッピング。クラムチャウダーも絶品。これ本当です。現地のメシを全く受け付けない僕が美味しいと感じるのですから、おそらく大抵の方はイケるはずです。( =どれだけダメかと言うと、滞在中の食事の内訳は マック4回、大戸屋4回、その他3 というような具合w 。その他の内訳は ネイサンズ、サーク・ジャパン、ウルフギャング )

 

コニーアイランドを「やっぱり面白い!」と心から想える自分にホッとした

コニーアイランドはリゾートと聞いてイメージする高級な感じは一切なく、街全体がチープ (笑)。でも看板一つとっても、いちいち琴線に触れてくるんですよね、この街は。

前回ご紹介したラフ・トレード同様に、ただのうす汚くて古めかしい街に写る方もいると思います。そういう人はハンプトン ( =東のハリウッドと呼ばれ、多くのセレブが別荘を構えるビーチリゾート。ロングアイランド地区にあり、マンハッタンから車で2時間ほど ) にいけば良い話。

今何を着てても、どんな仕事をしてても僕のルーツはストリートカルチャーにあります。僕自身10年前と大きく環境は変わりましたが、久しぶりにコニーアイランドを訪れても「やっぱり面白い!」と心から想うことができた。

街が変わっていないのに自分の感じる感情が変わったら、それは自分が変わったということだと思います。成長して感じ方が変わることも多いと思いますが、反対にルーツを忘れて (もしくは捨てて) 考え方が変わることもあると思います。

僕はなによりもそれが恐かった。40歳を手前に着るブランドも変わりましたし、ストリートカルチャーを扱う仕事でもなくなった。それでもストリートカルチャーを本当に面白がれる感性は持っていたいと思う。

コニーアイランドを「チープで汚ない街」と感じるようになっていたら、それは自分のルーツを捨て本来の立ち位置じゃない場所で背伸びしている、ということだと思う。でも大丈夫!年甲斐もなくワクワクが止まらなかった (笑)。

やっぱカルチャーって面白い。ファッションだって、ただのモノとして取り上げたらなにも面白くないよ。その背景にあるストーリーや着たときに得れる体験にこそ価値がある。

僕は以前は雑誌というメディアを使ってそれを伝えようとしていました。今は通販とこのブログを使ってそれを伝えていきたい。そんな初心を思い出させてくれたコニーアイランド。今度は、夏に訪れたいと思います。

次回は、いよいよ買い付け最終日!
最後の追い込みで、買い物中毒の本領が発揮された感動(!?)の最終回。こうご期待!


今回、購入したアイテムのご紹介。

Warriors

ウォリアーズのロゴTシャツは$15。以前はラグランスリーブのロンTを購入しましたが、今回はシンプルにクルーネックのTシャツを購入。ブートだってチープだって問題なし。このTシャツの背景に潜む、売っている場所や映画に共感や憧れを抱くから僕は買うのです。

今回のツアーでの購入リスト 
ALDEN 975  $702
ALDEN1339  $699
converse キーホルダー $24
converse チャックテーラー $95
BROOKS BROTHERS RED FLEECE ニット $100
John Masters Organics リップスティック   非公表
ROUGH TRADE Tシャツ   $20
ROUGH TRADE パーカ $35
ROUGH TRADE ピンバッジ $4
The Warriors Tシャツ $15

合計 $1,694

Day5bag
DAY.5 / スーツケースの空きスペース 50%

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野田 大介

野田 大介

株式会社ファナティック代表取締役
月刊誌Ollie magazineの編集者からキャリアをスタート。その後は、フリーライターとしてhoneyee.comやLightningなどでの執筆、複数のアパレル企業で商品企画、生産管理、店舗/卸営業、通販業務を歴任。現場の最前線で培った通販の運用実積に加え、メディア業界で培ったコンテンツ・マネージメント力、そして長年のアパレル経験と、アパレル通販を運営する上で必要な知識と現場経験の両面を網羅。趣味、というか生きがいは「買い物」

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