動画接客ツール「ザッピング」開発秘話
先週の金曜日のプレスリリースで発表させていただきましたが、この度、ザッピングというツールをリリースしました。このザッピングは「 ストーリー型オンライン接客ツール 」と位置付けており「 店頭での接客をホームページや通販サイトにリンク付きのストーリーとして再現できる 」というツールになります。
詳しくは、以下のサムネイルをクリックしていただければツールの概要を理解いただけると思いますので、このブログでは開発の経緯やザッピングに込めた想いをお伝えしたいと思います
↑ タップしてもらうとストーリーの再生が始まります ↑
※こんな感じで HTML タグを埋め込むだけで簡単にストーリーが表示可能です
ウェブ上で行われている接客への違和感から生まれたザッピング
まず開発に至った経緯ですが、ウェブ上で行われている接客への違和感が出発点にあります。よく見かける「 適切なタイミングでバナーを出す 」といった施策は手軽さはあるものの「 情報が限定的かつ体験が断片的すぎる 」という違和感がずっとありました。またチャット接客やライブ配信は負荷が高く手数が打てないことに加え、かけた労力に対しての売上も本当に見合うものなのか?という疑問を感じていました。
しかしこの時点では違和感でしかなく、具体的な行動に至るほどではなかったのですが、転機は昨年の緊急事態宣言のときに訪れます。お店が営業できないという未曾有の事態の中、接客したくてもできない販売員の方々が取れる手段があまりにも少なく、かつその手段も成果が限定的であったり、負荷が高すぎるというデメリットがありました。
例えば、緊急事態宣言を機に見かけることが多くなったチャット接客。当然、チャット接客することで売上は上がりますが、店頭が再開したときに続けることができるのだろうか? またかけた時間に対する売上高として見合うものなのか?さらにはもっと売上をとなった際に手数を打てるものなのか? という疑問が残りました。それに対してチャットボットが1つの解だとは思うのですが、テキストと写真だけの限界を感じていました。もう1つ、ライブ配信も見かけることが増えましたが、手数という面でライブ配信も難しいだろうなと思いました。
他にもコーディネートの投稿やSNSの投稿をサイト内に取り込むなど、色々なことが行われましたが静止画をいくらアップしたところで情報が限定的すぎますし、何より今までの通販サイトでの購入体験の延長でしかなく根本的な課題解決にならないと考えました。というのも店頭で買えない人たちが、仕方なく通販サイトを利用すると考えた場合、店頭と通販サイトでの情報格差や体験の差が大きすぎると思ったからです。
そこで「 店頭の情報量をサイト側に持ちこみつつ、運用負荷が低いツール 」がないのであれば作ってしまおう!ということで、無理難題も形にしてくれる ワズアップ!を作ってくれたメンバーによってザッピングのプロジェクトがスタートすることになります。
動画というキーワードからの解放
5Gのこのご時世にも関わらず、まだまだテキスト & 画像という3G時代の情報量で止まっている通販サイトにおいて、ボクたちは動画活用がマストであると考えました。そこでまず考えたのはライブ配信です。でもどう知恵を絞っても「 手間がかかりすぎて手数が打てない 」という問題を解決する妙案が思い浮かびません。ツールを作ってもどんどん使ってもらえないことには成果を出すことができません。この部分はボクたちツール提供側だけでは如何ともしがたい問題だと感じて、ライブ配信の方向は断念します。
そして次なる方法を探る中で、そもそも「 動画 」というキーワード事態がよくないんじゃないか?という仮説に行き着きます。動画と聞くともうその時点で「大変そう」って印象持ちませんか? Youtube だって編集が大変という話はよく聞きますし、実際 ボクたちのYoutubeもそこがネックで更新頻度を担保することができていません。
でも1つだけみんながスマホ1つで簡単に、それこそ呼吸をするように動画をアップしているものがありました。そう「 ストーリー 」です。ストーリーであれば誰でも簡単に動画をアップすることができて、かつ手数を担保することができる。そしてストーリーには「 連続再生 」という最大の特徴があります。これはザッピング最大の特徴でもあり、武器でもあります。
店頭での予期せぬ出会い・発見する喜びをデジタル上で再現!
これはどの通販サイトでも共通する課題だと思っているのですが、「 通販サイトでの買い物は作業になりがち 」だと感じています。通販サイトは効率化の方向へどんどん進化しており、サイトの導線はもちろんコンテンツやサービス内容すらフォーマット化され「 目的のものに早くたどり着ける 」設計になっています。この中ではストレスのない買い物体験が優先され、不便さを感じさせない、言わば「 心を揺り動かさない買い物 」が体験になると思います。これこそが通販サイトが類似化していく一番の原因だと考えています。
一方で商品や埋め込まれた Youtube の動画を1つ1つ観ていくという行為は、一覧ページから詳細ページに入って、また一覧ページへ戻るという行為を繰り返します。これはお客様に能動的な行動を何度も強要する行為であり、効率化されたサイト内にある大きな矛盾だと感じます。また何度も一覧ページを経由させることで毎回現実に引き戻され「 ちょっといいかも!」と思っても、また一覧に戻ってその気持ちが冷めてしまう、というような買い物体験の断絶が起きているとも感じます。
でも連続再生の没入感は圧倒的です。大袈裟ではなく通販サイトにいることを一瞬忘れてしまうくらいです。確かに目的への最短ルートではなく寄り道を促すような行為です。でも最短ルートはもう標準装備されているのだから、寄り道から予期せぬモノや忘れていたモノに出会う喜び。そんな偶発的な出会いを演出することで「 レジャーとしての買い物 」をデジタル上でも再現できるんじゃないかと思っています。
とある販売員さんは再入荷した商品をリンク付きでお知らせ、もう1人の販売員さんは新商品のお知らせ。また違う販売員の方はタイムセールのお知らせと会場へのリンクをストーリーでお知らせしてくれています。本部からの投稿では物作りの背景や生産現場の模様を投稿していたり、購入完了ページには「 購入完了ありがとうございます 」というストーリーも投稿可能です。このようにバナーやメルマガから商品やニュース・特集へ誘導するのではなくストーリーから誘導する。この方がよっぽど今っぽいし、店頭の接客に近い体験をお客様に提供できるんじゃないかと思います。
他にも商業施設のサイトであれば上記のような内容に加えて、焼きたてのパンが店頭に並んだよというお知らせも投稿できますし、電化製品の売場からは実演販売で実際の使用風景が流れてくる。インテリアショップであればソファやベッドのフカフカ具合まで伝えることが可能です。また週末だけのポップアップで参加しているカーディーラーは新車の内装や外装を投稿するかもしれないし、保険の窓口であれば保険の案内を分かりやすく解説したストーリー、マッサージ店ではコース紹介や流行りの骨音を投稿するかもしれません。これらをまとめて館内のサイネージに表示することで、今までにないリアルタイム性と更新頻度が担保されることでしょう。
このようにどんな商品でも、どんなサービスでも、ストーリーでは手軽に伝えることができるだけでなく、連続再生の中で偶発的に出会うという体験を提供することができます。ボクたちがザッピングを通して提供していきたい価値は、この「 予期せぬ偶発的な出会い・発見する喜び 」であり、カテゴリ間を行き来するという、どのサイトに訪れても大差のない導線の中にまったく予期せぬ新たな導線を作り出すことです。
※ 通販サイト以外の問い合わせを成果地点とするホームページでもストーリーでサービス内容を伝えていくことで今まで以上の成果が期待できると思います
簡単実装!低価格!成果を可視化して評価も可能!
他にもストーリーごとの成果や投稿した販売員の方1人1人の成果も可視化できるので、正確な評価や隠れた才能の発掘にもご利用いただけると思います。もちろんザッピングに投稿したストーリーをそのままインスタグラムに投稿することも可能です。しかも導入の際はタグを埋め込むだけの簡単実装で、初期費用は33万円 (税込)、月額は 5.5万円 (税込) からご利用いただけます。また良いツールであれば契約期間なんかで縛らなくても継続いただけると思うので、ザッピングは1ヶ月単位でのご契約です ( =ボクが事業者側で働いていたときに不便だと感じたことは極力排除しております )。
ザッピングはアパレル、化粧品、電化製品、雑貨、インテリア、車、家、食品など、商品ジャンルを問いません。もちろん商業施設だって、メディアだって、旅行だって、保険だって、ITサービスだって、接客を必要とするサイトであればすべからくお役に立てるツールになっていると思います。
ちょっと大げさに言ってしまえば、店頭と同じように、ECも人が商品や会場へご案内できる時代になったんじゃないかと。
↑ お問い合わせはこちらから ↑
ありがたいことに現時点でかなり幅広い業種から、たくさんのお問い合わせをいただいいております。ゆえにボクたちも多くの期待に応えられるようペースあげていきたいので、一緒にザッピングを広めてくれる方を大募集ですので、興味ある方は上のメニューのお問い合わせからご連絡ください。
目指せ上場!成長!予算!調達!世界!そんなようなことを言わない人、ミミックのような遊びの必要性を理解してくれて、熱中できる何かを持っている人だと嬉しいな。
野田 大介
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